2025/09/24 15:00
本日は、総合型選抜入試の志望理由書の最後の仕上げに向けて、いくつかヒントを話していこうと思います。書類提出の時期は大学によって異なりますが、この時期(9月初旬)提出まで1か月を切るケースが多いでしょう。要するに、「仕上げの時期」であると言えるのです。夏に頑張った人も、まだ不安が残っている人も「9月の取り組み」で合否が変わると言っても過言ではありません。本日はそんなラストスパートに向けて、自己PRと志望理由書を「合格レベル」に引き上げるために注意するべき3つの点を解説したいと思います。
まず、そもそも9月がラストチャンスである理由として、
- 出願は10月前後 → 直前で修正する時間がもうない。
- 9月中に完成していないと、面接や小論文対策に時間が回せない。
- 「未完成のまま提出=不合格のリスク」
ということが挙げられます。二次試験に向けての対策もありますから、提出書類を完成させる時期として、ちょうど9月であると言えるのです。
そして、仕上げの時期である9月だからこそ、志望理由書を含めた書類を合格レベルにするための3つの点を確認しましょう。
- 独自性(自分だけのストーリーを明確に)
- よくある「誰でも言える自己PR」では埋もれる。
- エピソードに「具体的な数字・経験」を入れる(例:ボランティアで何人の子どもを指導したか、何年続けたか)。
- 志望理由書は「大学の学び」と「自分の経験」を一本の線で結ぶ。
- ChatGPTに丸投げでは書けないのが「独自性」。
- 一貫性(自己PR・志望理由・活動報告がつながっているか)
- 自己PRで「リーダーシップ」と書いて、志望理由で「国際問題を研究したい」…別々だと弱い。
- 活動経験 → 得た学び → 大学で伸ばしたい → 将来どう活かすか、の流れをそろえる。
- 面接官は「この人は大学で何をするか」がイメージできると評価しやすい。
- 適合性(大学・学部に合っているか)
- 「この学部で学びたい理由」が具体的かどうか。
- HPの文言のコピペではなく、シラバスや研究室の内容に触れる。特に大学HPに書かれているような文言不特定多数に向けたメッセージであるため、抽象的になりやすい。受験生はそれをコピーするのではなく、反対にできるだけ具体的に書くことを意識する。
- 「なぜこの大学・この学部なのか?」を説得できれば強い。
さて、上記三つがバッチリと書けていれば、かなり合格に近づいていると言えるでしょう。とはいえ、たとえば「具体的に書く」と言われても分からないかもしれません。そういった人たちのために、ありがちなNG例と修正のコツを話したいと思います。
NG① 抽象的すぎる:
例:「人の役に立ちたい」「国際的に活躍したい」「リーダーシップを発揮したい」
→ どこでも通じる言葉で、自分だけの強みが伝わらない。
修正のコツ
- 具体的なエピソード・数字を入れる。
– 「中学3年間で○回、地域清掃のリーダーを務めた」
– 「部活動で後輩10人の指導役を担った」 - 「人の役に立ちたい」ではなく「誰に・どんな場面で・どう役立ちたいのか」まで落とし込む。
NG② ストーリーがバラバラ:
例:自己PRでは「粘り強さ」、志望理由書では「国際貢献」、活動報告では「合唱コンクールの指揮」
→ バラバラで「この人は結局何がしたいのか?」が分からない。
修正のコツ
- 一本のストーリーラインを作る
– 「経験」 → 「気づき」 → 「学びたいこと」 → 「将来像」 - 例:
– 「合唱の指揮で『人をまとめる難しさ』を経験 → 社会の組織運営や多様性に関心を持つ → 大学で社会学を学びたい → 将来は教育現場でリーダー育成に関わりたい」
NG③ 大学研究が浅い
例:パンフレットの「国際性を重視している」「幅広いカリキュラムに魅力を感じた」をそのまま書く。
→ 「他の大学でも言えること」と見抜かれてしまう。
修正のコツ
- 大学HPやシラバスを調べて、具体的な講義・ゼミ・カリキュラム名を出す。
– 「国際関係学入門」という授業で基礎を固めたい。
– 「○○教授のゼミで環境政策を学びたい」。 - 「オープンキャンパスで○○を聞いて印象に残った」と体験を結びつけると説得力UP。
